奈良の石をお菓子にするために、まずは試作ということで、EAT&ART TAROさんが東京のご自宅で実験された成果を画像で送ってくれました。奥の黒い石はその辺りで拾ったという実際の石。それを食品用のシリコンで型取りし、その型に食材を流し込んで作ったのが、手前のピンクの石=お菓子。細かいところまで再現できていて、石らしさが伝わってきます。時間をおいて乾燥させると、より表面が石らしくなってくるとのこと。

後日、実物を拝見して、「こっちが石で、こっちがお菓子ですよね」と言いながら両方を触って手に持ってみるのですが、それだけの体験でもモノに触れる感覚に敏感になっている自分に気がつきます。

プロジェクトに参加されて奈良の石を模した石を実際に食べられる際は、手で直接つかんでそのままかじる食べ方がおすすめかと思います。本当に石をかじっているような不思議な感覚になるかもしれません。

ちなみにEAT&ART TAROさんは、糖分が多くて腐らないので、そのまま観賞用にする人がいてもいいかもともおっしゃっていました。

テキスト:西尾美也(「動く石」プログラムディレクター)