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[レポート]会田大也トーク&ワークショップ

2022.01.07
ラーニング・プログラム

2021年10月17日(日)ならファミリー専門店街 zoro1階 らくだ広場にて、山口情報芸術センター(YCAM)アーティスティック・ディレクター会田大也さんによるトーク「創造力をひらく遊び」とマネーワークショップ「おカネの誕生から未来の姿まで」を開催しました。

トーク

フランスの都市計画家 ポール・ヴィリリオやデンマークの造園家 カール・テオドール・ソーレンセンなど、海外の事例を踏まえながら、会田さんが全国で実施しているプロジェクト「コロガル公園」の事例が紹介されました。

“創造性はアーティストのものだけではない”

“プログラマブル・リアリティ、すなわち、実際の社会でさえ「不都合があったら変更していけば良い」という気持ちを持っていることが重要。その実感を得るためには、小さいことでも良いので実社会にコミットした活動、小さな変革をもたらしたという経験を企画者がいかに設計することができるかが重要。他の人が追従できないくらいのめり込んだ経験が、後の武器となる。”

遊びと創造性の根源に迫る会田さんのトークの後は質問タイム。教育現場に立つ方や子育て中の方から質問が相次ぐ、充実した時間となりました。

 

マネーワークショップ

ワークショップは、紙粘土を使い、ペットショップ、ドーナツ屋、家電屋など、専門店を開くところからスタートします。

白色と赤色の紙粘土を加工し、様々な商品をつくって、物々交換!最中に「負債メモ」としてのおカネの元となる仕組みが登場し、お金の原理に触れる機会となります。最後はタブレットを使い、目に見えない「電子マネー」で商品をやり取り。

大金持ちになる人がいれば、所持金がマイナスになるまで商品を集め続ける人もいる。お金に対する姿勢は様々です。

商品を加工する”労働”、”労働”の成果を交換して豊かにする”経済”という仕組み、モノが無くても交換が成立する”お金”という存在の面白さ。言葉で学ぶと一見難しく感じる「ケイザイ」の本質について、創造的な遊びを通して体験することができました。

前半のトークで会田さんが話した[実社会にコミットした活動、小さな変革をもたらした経験]を参加者はつかみ取り、未来への糧とした時間となりました。

撮影:衣笠名津美